殺される運命にさらされる主人公よりも、生殺しの日々にあらがえない子どもの運命に心を痛めた。松岡茉優主演の日本テレビ系『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の第2話が7月22日に放送された。学校でのカースト、いじめ、そして命を奪う犯罪が主題だと思っていたが、今回の舞台は生徒の家庭。令和の教師にとっては“アンタッチャブル”な家庭の問題にあえて踏み込む物語となった。

 鳳来高校3年D組の担任教師・九条里奈(松岡茉優)が卒業式にD組の何者かに突き落とされ、「死にたくない」と願った瞬間、1年前の始業式に時間が巻き戻るというところから始まる『最高の教師』。九条はD組の生徒と正面から向き合い、彼らを変えることで、1年後に待ち受ける運命を変えようとする。第1話では、一度目の人生では壮絶ないじめの末に命を絶った鵜久森 叶(うぐもり・かなう/芦田愛菜)を救うべく、盗聴や監視などを駆使してD組のいじめの実態を暴く。「あなたのためなら何でもする」という九条の有言実行は、黙って耐えていた鵜久森の心の叫びを引き出し、鬱屈としたD組の先行きを変える可能性を感じさせた。