『キングダム2』は前作の続きで、魏と秦、二国の大規模な合戦にほとんどの時間が割かれている。王権を奪還するためのクーデターとして少数の兵の戦いがあった一作目と大きく違うところだ。
百十数頭の騎馬と数百人の兵が入り乱れるこの合戦シーンが本作最大の見どころで、チマチマとした歩兵同士の小競り合いが主だった前作と比べてもスケール感がアップしている。この合戦シーンのため中国本土で撮影が行われたが、途中コロナ過に見舞われ、日本で撮影しなくてはならないシーンもあったそうだが、画面を見る限りはほとんどわからない。
今や邦画で「合戦シーン」というものはほとんど、撮影不可能と言われている。そんなものを取る金も場所もないというのだ。
今年公開された時代劇映画『レジェンド&バタフライ』は東映創立70周年を記念し、木村拓哉、綾瀬はるか二大スター共演で、木村演じる織田信長の短くも激しい人生が語られる「超大作」であったが、信長の戦いの中でも著名な桶狭間の戦とか、長篠の戦は前後が語られるだけで、合戦のシーンは全く描かれないのだった。映画を見ながら「ちょ、待てよ!」と突っ込んでしまった。
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