魏軍を討つべく、秦王とともに天下統一を夢見る「未来の大将軍」こと信(山崎賢人)は魏軍が陣を張る蛇甘平原へと向かう。道中、強兵の魏軍に立ち向かうための5人一組の集団「伍」を組むことに。伍長の澤圭(濱津隆之)、信と同郷の尾平(岡山天音)、尾到(三浦貴大)、そして正体不明の羌瘣(清野菜名)。凸凹の寄せ集めにしか見えない彼らは筋骨隆々の沛浪(真壁刀義)にも「あいつらはすぐ死にそうだ」と笑いものにされる。

 平原の丘を魏軍に占拠された秦軍は圧倒的に不利な状態だが、秦の総大将・麃公(豊川悦司)は「取られたら取り返せ」と出陣させ、戦場で信ら歩兵部隊の指揮を執る千人将の縛虎申(渋川清彦)は無謀な突撃を命じるのだった。

 強兵揃いの上に統率の取れた軍隊である魏の兵力を前に、秦の歩兵たちは空しく死んでゆく。だが信と羌瘣の八面六臂の活躍によって、彼らが所属する第四軍だけは激しい抵抗を続ける。残党狩りから仲間を助けるために、死地に残った信と羌瘣。その最中に信は羌瘣の正体は女で、伝説とされた暗殺集団「蚩尤」の人間であったことを知る。羌瘣は殺された姉の羌象(山本千尋)の仇討ちのために、秦軍に潜り込んだと打ち明ける。

「仇を取るまでこんなところで死ぬわけにいかない」

と戦いの理由を話す羌瘣に、亡き友人、漂(吉沢亮・二役)と誓った「天下の大将軍になる」という夢をかなえるまで死ぬことができない信も彼女に共感を覚えるのだが、二人の思惑とは別に魏と秦、二国の戦争が彼らを翻弄する。