このまま福原が引き渡しをしないと強制執行のおそれがあるが、大渕弁護士は「個人としては強制執行の方法は採りたくない。日本の裁判所に従って、平和で安全な形で子どもを返してほしいと思ってます」と呼びかけ、福原が引き渡しに応じた場合は「今後も子どもに会える」とした。

 これを受けて、福原側の弁護士が「外国人記者クラブにおいて、元妻の福原愛さんが『元夫による幼児誘拐で訴えられる』とのテーマで記者会見を開く計画であることを知りました。福原愛さんと江宏傑さんの裁判は、現在、日本と台湾の新竹市の裁判所において家事事件が審理されています。いずれの国の事件も家事事件であり、誘拐等の刑事事件は全くありません。また、そのような刑事事件に当たる事実も全くありません」などと声明を発表。続けて「新竹地方裁判所の裁判官は、2023年3月27日午前10時からの法廷において、この家事事件の内容を公にしないよう指示し、元夫の江氏も裁判官の指示に従う旨誓約しています。福原愛も裁判所の指示に従う所存です」などとつづり、会見で語られる内容は公にしていいものではないと抗議している。

 もともと子どもたちは台湾で暮らしていたという生活実態も影響したのか、日本の裁判所から引き渡しの命令が出されたとなると、福原は「子ども連れ去り」とみられかねない状況にあるといえそうだ。福原が不服申し立てをする可能性もあり、その是非についてはさまざまな見方があるが、間違いなく言えるのは、今回の騒動が不倫疑惑や離婚問題で騒がれてきた福原にとってさらなるダメージとなることだ。

 先日、卓球の世界ツアー「ワールドテーブルテニス(WTT)」の女子ファイナルが12月に名古屋で開催されることが発表され、WTT JAPANのゼネラルマネジャーを務める福原は、「WTTシリーズ初めての日本開催が決定し、日本の卓球ファンの皆さまに、ようやくお伝えできることをとてもうれしく思います。大会本番まで精いっぱい準備をして参りますので、皆さま楽しみにしていただき、ぜひ会場まで足を運んでくださるとうれしいです」とコメントを発表していた。抜群の知名度を生かし、大会に向けて広報的な役割も担うとみられていたが、今回の騒動によって表舞台に出るのが厳しくなった可能性がある。今回の一件は国内のみならず海外からも問題視され、福原の立場が危うくなりかねないからだ。