そして最後は総合司会の3組による約1時間の耐久リレー漫才。千鳥らが27時間のなかで起こったことを折り込みながら、次々と漫才をしていく。SMAPが総合司会を務めた2014年の『27時間テレビ』でのノンストップライブを思い起こさせる構成だ。漫才をはじめる直前、ノブが27時間をふりかえって「人を笑かすのが嫌いになりました」と耐久漫才の大変さを印象づけるようなコメントをしていたけれど、いやいや、実際の漫才は27時間を経たからこそ帯びる疲労困憊の様子も含めた面白さがあったし、27時間を経た上でもマイク1本でこの場を笑わせることを楽しむ感じがにじみ出ていたように思う。

 さて、津田の母親が歌う中島みゆき『時代』、そして集団「ゴイゴイスー」で終わりを迎えた今回の『27時間テレビ』。もちろん、27時間もあればすべての時間が面白かったわけではない。「ラブメイト10」はもうツラい。いや、さんまが好きな女性についてあれこれ言うのは個人的にはノイズではない。それを周りの後輩芸人たちが「いつまでそんなこと言ってるんですか」みたいにツッコミつつも実際には持ち上げている構図が私はもうキツい。

 そんなところがありつつも、全体としてはとても面白く見た。フジテレビのバラエティ番組のかつての面白さが戻ってきたような、そんな印象も受けた。同時に、これまでの『27時間テレビ』から変化した部分も多々見られたように思う。たとえば、これまでは系列局を中継で結んだ企画が27時間を通じた軸になっていたけれど、今回そのような中継はオープニングに集約、しかも短時間でテンポよく見せる構成だった。