深夜ドラマでは、日本テレビ系金曜ドラマDEEPの新作『癒やしのお隣さんには秘密がある』や、ABC・テレビ朝日系ドラマL『around1/4 アラウンドクォーター』も話題。田辺桃子×小関裕太W主演の前者は、隣の部屋に引っ越してきたイケメン御曹司が自分のストーカーだった……という“やみキュン”ラブストーリーで、これもまた人気マンガの実写化。金曜ドラマDEEP枠は前期に始まり、妻が夫に復讐する稲森いずみ主演『夫婦が壊れるとき』(英国ドラマのリメイク)は、第12話(全13話)放送後の6月27日時点でTVerでの再生数が累計2800万再生を記録し、深夜ドラマとして史上最高記録を打ち立てたことで話題となった。

 EXILE/FANTASTICS・佐藤大樹が主演する後者の『アラクオ』もマンガの実写化だが、こちらは冒頭4分40秒も性的なシーンが続くという衝撃的な初回放送も話題となった、いかにも深夜ドラマらしい作品で、サムネイルも官能的なシーンがピックアップされていることもあってか、見逃し配信の再生数でABCテレビの歴代最高記録を打ち立てている。

 最後に、民放GP帯ドラマで気がかりなのが、成田凌×小芝風花のカンテレ制作・フジテレビ系列放送の『転職の魔王様』と、若村麻由美主演のフジテレビ系木曜劇場『この素晴らしき世界』の立ち上がりの鈍さ。どちらも17日スタート、20日スタートと後発組だったが、前述のように放送が始まって一気に増える傾向にあるお気に入り登録者数が、放送を開始したにもかかわらずいまひとつ伸びない。深夜帯の作品でも放送開始直後は10万単位で増えるものだが、『転職の魔王様』こそ初回放送前の7月15日0時時点で19.0万だったのが、初回放送後の翌週22日0時時点で31.0万と+12万となっているものの、『この素晴らしき世界』は15日0時時点で12.6万、22日0時時点で18.1万と+5.9万に留まっており、25日5時時点の22.4万人と比較しても+9.8万という具合。鈴木京香の降板で急きょ若村麻由美が代役を務めるなどのトラブルもあったが、脚本家の「烏丸マル太」が三谷幸喜の変名ではないかと疑われるなどの注目ポイントもあり、今後の伸びに期待したい。