追われるように村を去ったアシタカは、戦に巻き込まれた村人が略奪、虐殺されているのを見たために巻き込まれる。呪いで疼く右腕で放った弓矢は凄まじい強弓となって、侍の両腕や首を吹き飛ばすのだった。

 川に流された男たちを行きずり上げ、助けることになったアシタカは対岸に山犬と毛皮を纏った仮面の少女の姿を見る。

 森の精霊、コダマの道案内を受けて進んだ先で、金色の鹿、シシ神を見たアシタカの右腕の呪いは激しく疼きだすのであった。

 森を抜けた先にあるタタラ場は、エボシという女傑が様々な事情で住む場所を追われ、行き場のない者たちを強固な統率力で纏めている集落であった。エボシは村の女たちに鉄を作らせ、生きるために自然を破壊するタタラ場の者たちは森に住まう猪神や犬神らと争っていた。エミシの村を襲った猪神の礫も、エボシが撃ち込んだものだった。