日本テレビの水曜ドラマ枠は今期、赤楚衛二主演の『こっち向いてよ向井くん』。奇しくもイケメン主演による人気マンガ原作ドラマ対決となり、「どっちをリアルタイムで観るか」と頭を悩ませる視聴者も出ているようだ。
「しかも『向井くん』のほうには前期のフジ水10『わたしのお嫁くん』で主演した波瑠がメインキャストで出ていますからね(笑)。『向井くん』も初回6.0%と厳しい立ち上がりですが、TVerのお気に入り登録者数は19日12時時点で『向井くん』が53.1万、『ばらかもん』は43.1万と10万もの大差がついている。15日0時時点では『向井くん』が43.7万と『ばらかもん』は34.6万だったわけで、差が広がってしまっていますが、それは作品の内容の評価の現れでしょう。初回放送の段階では、視聴者の間ではおおむね『ばらかもん』より『向井くん』のほうが支持されている印象です」(同)
いったい『ばらかもん』の何がよくなかったのか。
「まず単純に、『ばらかもん』は2014年に日本テレビ系でアニメが放送されており、こちらの評判がよかっただけに、比較されやすい。この作品は、書道家の青年・半田が五島列島で過ごす中で精神的な成長を遂げ、それが書にも現れる……というのが大筋で、長崎県・五島列島を舞台に個性の強い島民たちとの交流がメインの青春コメディ。特に半田と、地元の小学1年生の女の子・琴石なるの交流が鍵となるのですが、アニメ版は五島出身の声優が方言監修も務め、当時11歳の子役が見事な五島弁を聞かせたものです。しかしドラマ版は、なる役の女の子を始め、一部の俳優が方言をあまり使わない。特になるは重要なキャラクターなので、ドラマは7歳の女の子が演じているので致し方ない部分もあるとはいえ、『なるが方言しゃべらないの違和感』『方言がいまいち……』といった声が出ていますね。NHKの朝ドラ『舞いあがれ!』で五島も舞台になったばかりなだけに、『舞いあがれ!』と比較する声も少なくありません」(同)