その後は『爆笑レッドカーペット』(フジテレビ系)などにも出演するが、やはり狩野が人気を確実にしたのは『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)のドッキリ企画だろう。番組の総合演出・エグゼクティブプロデューサーを務める加地倫三氏は語る。

「初めて(狩野と)仕事したのは『ロンハー』の寝起きドッキリ。部屋に潜入したら女の子の名刺があって。実はロケをする前に見張りについてたスタッフが、女の子を部屋に呼んで帰らせてるところを見たっていう。寝起きドッキリでそういう直前に女の子がいたっていうのが初めてだったので、とても印象的で、この子は面白い子だなって思いました」

 加地氏は「そんな面白い出会い方したら、もっとやりたくなるじゃないですか」と語るが、たしかにその後『ロンハー』では特番が組まれるなど、狩野のドッキリ企画はおなじみになっていく。狩野を重宝する理由として、加地氏は田村淳(ロンドンブーツ1号2号)との相性の良さのほかに、次のようにも語った。

「狩野に(ドッキリを)かけるときってワクワクするんですよね。こんな仕掛けしたらどうだろう、こう来るんじゃないかな、こんなこと言ってくれるんじゃないかなとかって。引き算しないっていうか、足し算の発想だけ。もっとこんなことしたい、あんなことしたいばっかり思いついてそれをやるみたいな。制作をワクワクさせてくれる芸人かもしれないですね」