狩野英孝「おいしいとか、これが面白いんだとか、一切わかってなかったですね」

 11日の『アンタウォッチマン』(テレビ朝日系)で、狩野英孝が特集されていた。芸能界で随一のイジられ芸人である狩野。そのルーツが辿られていた。

 狩野は2003年にピン芸人としてデビューした。ナルシストキャラを武器にお笑いライブのオーディションに合格していくが、そのなかにウッチャンナンチャンやバナナマンを輩出したラ・ママ新人コント大会もあった。

 ラ・ママの主催者である渡辺正行によれば、狩野は当時からイジられる存在だったようだ。ラ・ママでは、ネタ中に一定数のお客さんの手が挙がるとネタが強制終了するゴングショー形式の名物企画があった。狩野もそこでネタを披露することになるのだが、自己紹介をしている間に観客の笑い声とともに手がどんどん挙がり、ネタに入る前に強制終了になってしまう。そんな状況にさらされる狩野のリアクションを、客は面白がっていたのだ。狩野は当時を振り返る。

「初めてイジられたって感覚。でもこっちは2分のネタを用意してるし、練習もしてるし、一生懸命準備してきたのにもかかわらず、お客さんが面白がって手を挙げるっていうのが……渡辺リーダーが『はい終了~』ってニコニコしながら来るんですけど、そこでお客さんもウケてるんですけど、なんで俺にネタをやらせてくれないの? ひどいよ! みたいな感じで本気でイライラした。それがおいしいとか、これが面白いんだとか、一切わかってなかったですね。マジで嫌でした」