『VS嵐』から数えると約15年半にわたる歴史に幕を下ろすことになったが、終了の理由については、複数のスポーツ紙で「約15年にわたる放送を経て、一定の役割を終えた」などとされている。それと同時に「岸がジャニーズを離れる時期が10月の番組改編期と重なることもあり、一つの区切りのタイミングとなった」として、9月いっぱいで岸がジャニーズ事務所を退所することが打ち切りの決定打になったという印象の関係者コメントが掲載されているのだが、これを疑問視する声も出ている。というのも、同番組は岸の退所と関係なく「いずれ近いうちに打ち切りになる」と多くの人に予感させるような経緯をたどってきたからだ。
『VS嵐』から『VS魂』への移行後、前番組のコンセプトそのままにゲストチームとゲーム対決をしていたが、相葉以外の嵐メンバーがいなくなったことが響いたのか、視聴率は目に見えて急落。平均世帯視聴率がゴールデンタイムの番組とは思えない5%割れ(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)にまで陥った。さらにコロナ禍の影響でスタジオ内でのゲーム対決から一転、『VS魂』がスタートしてわずか半年後の2021年7月にはスタジオを飛び出して屋外での対決を中心とする内容に全面リニューアル。しかしメンバーがセクシーにシャワーを浴びるスローモーション映像が突然流れるなど、「迷走」と囁かれた。
その後もテコ入れを繰り返し、昨年4月からは番組名を『VS魂グラデーション』に変更。ゲーム対決のコンセプトを捨て、世の中のさまざまなものを正しい順番に並び替える「グラデーション対決」で競うという内容に大幅リニューアルした。だがこの内容も評判はよくなく、頼みのF1(20~34歳女性)、F2(35~49歳女性)層の視聴率も『VS魂』初回と比べて半分以下にまで落ち込むことに。ついには休止が目立つなど放送もイレギュラーになり、局からの扱いが明らかに悪くなっていた。
こうした経緯があったため、SNS上では「もう潮時ってだけなのに、岸くんが退所するから番組終わるみたいな言い方やめてほしい」「むしろ、あれだけ迷走してたのによく持ったほうだよ」といった声が。岸ファン以外からも、打ち切りについて「妥当」「仕方ない」という意見が目立っているようだ。