吉本芸人の出番の多さを支えるのが、自社で所有する劇場だ。大阪であれば「よしもと漫才劇場」、東京であれば「神保町よしもと漫才劇場」や「ヨシモト∞ホール」で若手が切磋琢磨している。

「なかでも注目なのが、ナイチンゲールダンスと令和ロマンが所属する神保町よしもと漫才劇場ですね。もはや賞レース決勝の常連であるヨネダ2000も神保町の所属ですし、今回のABCお笑いグランプリで3位になった素敵じゃないかも神保町所属。今年の下半期の賞レースは神保町芸人が席巻しそうだと、もっぱらの噂です」(同)

 ナイチンゲールダンス、令和ロマン、そして大阪のダブルヒガシも含めて、徐々に結果を出し始めている吉本の若手漫才師。その大きな特徴は、“システムに頼らない”ということだという。

「キャリアの浅い漫才師の場合、あるフォーマットを決めて、そこに異なる題材を落とし込んでいく“システム”を活用することが多い。そのシステムがハマれば、大きな笑いにつながりますが、ハマらなかったらアウトだし、システム自体が飽きられてしまうリスクもある。