「お笑い賞レースの決勝戦というと吉本芸人ばかりになりがちですが、『ツギクル芸人グランプリ』については吉本以外の芸人のほうが多く決勝に残っていて、前身大会となる『お笑いハーベスト大賞』においても、昨年までの優勝者はすべて非吉本です。そんななかで、吉本のナイチンゲールダンスが優勝したのは、ちょっと意外でした」(お笑い事務所関係者)

 一方の『ABCお笑いグランプリ』は、地上波テレビでの放送も大阪ローカルということもあり、過去の優勝者には大阪吉本所属の芸人が名を連ねている。

「ファイナルステージでは、大阪吉本のダブルヒガシと東京吉本の令和ロマンが同点となり、ファーストステージでの得点差でダブルヒガシが優勝という形でした。令和ロマンは昨年に続いて2年連続の準優勝で、ダブルヒガシだけでなく、十分すぎるくらいに爪痕を残しました」(同)

 東西吉本勢の活躍が目立った今回の2つの大会。その背景には、圧倒的な“舞台出番の数”があるという。

「ナイチンゲールダンスは年に700回以上舞台に立っていると話していましたが、今の吉本の若手はとにかく出番が多く、芸歴が浅くてもかなりの経験値を積んでいる。ネタがどんどんブラッシュアップされていくのも当然ですね。さらに言うと、ナイチンゲールダンスや令和ロマンは大学お笑い出身でもあり、プロになる前の蓄積もあって、スタートの時点でのアドバンテージもあるから、余計に舞台出番が増えるわけです」(構成作家)