◆「水ダウらしさ」を持たせつつも前衛的な内容
説立証のためのVTRが流れ、津軽地方で起きた不正選挙を取り上げ新聞記事を引用したり、実際にどのようにして不正が行われたのかを再現VTRでわかりやすく紹介したりなど、様々な角度から不正選挙の実態に迫る。さらには、番組スタッフが津軽地方に足を運び、住民に不正選挙があったのかをインタビュー。実際に現金を受け取った人、選挙がキッカケで村八分にされた人など、生々しい声が寄せられ、選挙の、そして政治の怖さを感じた。
ただ、方言が強いために言っていることがイマイチ聞こえない人の発言の際にはあえてテロップを出さなかったりなど、同番組らしい編集も見られる。お堅い説ではあるが、楽しく見られるような工夫が施されていた。
不正選挙についてコメントする識者が出てくるわけでもなく、何かしらの主張を押し付けられる圧迫感もない。「津軽地方の不正選挙はえぐかった」という結果を伝えるだけで、あくまで『水曜日のダウンタウン』というバラエティ番組の企画の一つ、という体を保つ。とはいえ、政治経済をメインにした番組よりも政治経済の問題に踏み込み、それでいて視聴者に寄り添った前衛的な内容だった。
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