「ジャニー氏の性加害については、この問題を報じた『週刊文春』(文藝春秋)とジャニーズ事務所との間で行われた裁判で、2003年に事実と認定されています。加えて今回、カウアン・オカモト氏が実名で告発しているわけです。山下が『憶測』と言うのなら、これら一連の出来事を否定することになります。しかし、もはや性加害問題は事実であることが前提で、そんなところも山下の認識は世間とズレています」(同)

 今回の一連の報道が始まるまで、性加害問題は漠然とした噂でしかなく、ジャニーズ事務所の業務を兼務していた山下のマネジャーも彼に裁判を含め、その内情を伝えることはなかったという。そして、一作曲家に過ぎない自分がジャニーズ事務所の内部事情など知る術がないのだから、性加害問題についてもコメントの出しようがない、と開き直る。

「知らなかったというより、わかっていても知ろうとしなかったということでしょう。これまで性加害問題を見て見ぬ振りをしてきたテレビやスポーツ紙と同じ言い草です。そうした姿勢がまさに“忖度”であるし、ジャニー氏の性加害をこれまで容認してきたわけです。山下は海外の音楽事情に造詣が深いですが、欧米ではクリエイターのこうした態度が今や許されないのは承知しているはず。山下もこんな陳腐な言い訳をするのかと、心底失望しました」(同)

 今回、ラジオ番組での山下の発言に注目が集まったのは、所属タレントに楽曲を提供するなど、長きにわたってジャニーズ事務所と蜜月関係にあった彼が、ジャニー氏による性加害についての見解を明らかにすると思われたからだ。だが、その部分に関しては明言することなく、微妙にボカしている。