スマイルカンパニーの前社長はジャニーズ事務所の顧問を務めた小杉理宇造氏で、山下のマネジャーだった人物だ。現社長で作曲家の周水氏は理宇造氏の長男。山下は大ヒットしたKinKi Kidsのデビュー曲『硝子の少年』の作曲をはじめ、木村拓哉や嵐などジャニーズ事務所の所属タレントに多くの楽曲を提供している。そんな山下だけに、発言に注目が集まったのだが……。

「7分間にわたるスピーチをまとめると、以下のような内容でした。曰く、多くの素晴らしいタレントを発掘・プロデュースしたジャニー喜多川氏の功績は、性加害疑惑とは別問題だ。自分は変わらずジャニー氏を尊敬する。それをジャニーズ事務所への忖度と思うならそれでも構わないし、そういう人は自分の音楽を聴かなくて結構――。多くのファンやメディア関係者にとっては想定内の受け答えだったし、核心に迫るものとは言い難かったですね」(音楽ライター)

 まず問題なのは、山下のジャニー氏による性加害への認識だ。

 彼は松尾氏の契約終了について、「ジャニー喜多川氏の性加害問題に対して憶測に基づく一方的な批判をしたことが一因であった」と言うが、ジャニー氏による過去の行いは“憶測”でも何でもなく、れっきとした“事実”である。