『1秒先の彼』が7月7日より公開中だ。同作は2020年製作の台湾映画『1秒先の彼女』の日本リメイクで、かわいらしくてクスクス笑えて楽しい(良い意味でちょっぴり怖い?)万人向けの「謎解き恋愛映画」になっていた。その魅力を紹介しよう。
岡田将生と清原果耶、それぞれの正反対のベクトルのかわいらしさ
郵便局の窓口で働くハジメ(岡田将生)は、何をするにも「ワンテンポ早い」ところがあった。ある日、彼は路上ミュージシャンの桜子(福室莉音)に出会って恋に落ち、花火大会デートの約束を取りつけたはずが、目覚めるとなぜかそのデートの日の翌日になっていた。“消えた1日”の謎を解き明かす鍵は、郵便局に毎日やって来る「ワンテンポ遅い」レイカが握っているようだったが……。
簡単に言えば、「待ち望んでいたデートの1日が、なぜか消えてしまったため、その謎を解き明かす」という、ラブストーリーとミステリーが融合した映画というわけだ。序盤から「あれ?」と思う違和感のある描写が伏線となり、後に「なるほど、そういうことか!」と判明していく、“気づき”にも面白さがある。
何よりの見所は、“残念なイケメン”を超キュートに演じている岡田将生なのではないか。「ワンテンポ早い」以外でも、ちょっと世間からズレている天然ボケなところがあり、意中の女性からお弁当を受け取って「やばいやばい~!ありがとう~!」と心から喜ぶ様子などが「こいつぅ……悔しいけどかわいいな!」となってしまう。史上もっとも“ウザかわいい”岡田将生を期待しても裏切られないだろう。
もうひとりの主人公である清原果耶は、岡田将生演じる青年とはまったく正反対のベクトルを持つ、「ワンテンポ遅い」以外でも、引っ込み思案がすぎて完全に“陰キャ”な女子大学生にもピッタリとハマっていた。だからこそ、“ここぞ”という場面での(ちょっぴり怖くもある?)積極的な言動と、清原果耶というその人の魅力があってこそのかわいらしさにもキュンキュンできた。