異世界のような雰囲気漂う上色見熊野座神社や、川霧が幻想的な景色を作り上げる霧幻峡、“日本のエーゲ海”と称される白崎海洋公園など、国内旅行におすすめの穴場観光スポットをご紹介します。
1.上色見熊野座神社(熊本)
近年、ひそかに注目を集めているパワースポットが、上色見熊野座(かみしきみくまのいます)神社です。苔むした260段の階段、100基を超える石灯篭が並ぶ参道はまさに異世界。いかにもご利益がありそうな雰囲気です。
神社の御神木「なぎ」は波風を鎮めること、葉の特徴として、横からはなかなかちぎることができないという理由から、縁結びや商売繁盛を祈願する縁起のよい木として崇められています。
境内を過ぎて山道を登っていくと、縦横10メートル以上の風穴があいた、穿戸岩(うげといわ)があります。この穴はその昔、健磐竜命(たけいわたつのみこと)の従者鬼八法師が蹴破ったといわれ、どんなに困難な目標でも必ず達成できる象徴として合格・必勝のご利益があると評判です。
2.豊稔池堰堤(香川)
阿讃山脈を分け入る柞田川上流に「豊稔池ダム」はあります。雨風にさらされた石積の堰堤は、まるで中世ヨーロッパの古城の様!美しさと風格を兼ね備えたダムです。
ダム好きなら一度は訪れてみたい!と言われるダムですが、最近ではその風格あるたたずまいから、フォトジェニックな写真が撮影できると幅広い層の方に人気です。
堤長145.5m、堤高30.4mのコンクリート造溜池堰堤で、外面の一部を石積みで仕上げています。5連のアーチと6個の扶壁(バットレス)からなるマルチプルアーチ式で、宮城県の「大倉ダム」も同じ様式で造られていますが、石積と5連のアーチとなると、日本で唯一、この豊稔池ダムだけになります。
3.霧幻峡(福島)
霧幻峡と呼ばれる三更(みふけ)集落周辺は、福島県奥会津に位置する山あいの小さな廃村集落。只見川沿いに集落が点在し、冬は積雪が2メートルにもなる豪雪地域です。この一帯は、温度差によって川霧が発生することでも知られ、渓谷全てを白い世界へと誘う幻想的な景色を作り上げます。
限界集落からの脱却をめざして立ち上げられた霧幻峡プロジェクトでは、毎年4月下旬から11月中旬までの土日祝日は、和船(要予約)に乗り旧三更地区を散策できます。廃村になってしまった集落には、大山祇神社や小安観音、霧幻地蔵や古民家が当時のままに残されています。