6月末には、2019年から4年にわたって関ジャニ∞・村上信五がCMキャラクターを務めてきた理研ビタミン「リケンのノンオイル」のCMがリニューアルされたことが話題に。新CMは男女の出演者を中心に複数のバージョンでノンオイルドレッシングの使い方を提案する内容となっており、村上は出演しておらず、これまで村上が歌っていた印象的なCM曲も別の人物の歌唱になっている。ひっそりと村上は“降板”となったようだ。

 また、池田模範堂のかゆみ・虫さされ薬「ムヒ」シリーズは、2010年から2021年2月まで嵐の相葉雅紀、2021年4月からはKing & Princeの平野紫耀(現在は脱退)がCMキャラクターを務めていたが、今年5月から放送されている新CMには俳優の中川大志が出演。10年以上にわたって続いていたジャニーズとの契約を終了させた格好だ。

 「リケンのノンオイル」については村上とのCM契約期間終了のタイミングでのリニューアルとみられ、「ムヒ」は平野が5月にジャニーズ事務所を退所した関係で中川へのバトンタッチとなった。だが、「契約更新」「別のジャニーズタレントと契約」という選択肢もあったはずで、あえて企業側がジャニーズと契約しないという判断を下したと考えられる。こうした判断の背景に「性加害問題」があるのは想像に難くないだろう。

 未成年だった当時にジャニー氏から性的な被害を受けたという元所属タレントらの告発が社会的な問題になり、ジャニーズ事務所の藤島ジュリー景子社長が謝罪動画を公開したが、当初はジャニーズタレントをCMに起用している複数の大手企業が「事実であれば遺憾」などとコメントした一方、すぐにCM放送を中止するといったアクションを起こす企業は皆無だった。