──それまで、歌手として活動したいと考えたことはあったのですか?
る鹿 過去に、北京で役者としてお仕事をしていたことはあったんですよ。でも、その経験を通じて「歌手をやってみたい」と考えるようになったんですね。というのは、役者も歌手も、「他人を演じる」という点では共通していると思うんです。映画も好きだけど、もともと大好きだった音楽で他人を演じてみたいなと考えていたタイミングで、歌手デビューのオファーをいただいて。神様からのプレゼントなんじゃないかと思いましたね。
──ずっとファンだったゆらゆら帝国『空洞です』のカバーが、歌手としてのデビュー作になったというのも、すごいお話ですよね。
る鹿 そうそう。昔からずっと聴いていた曲なので、それでデビューできるなんて信じられませんでした。
──そして最新作では、坂本慎太郎さんが作詞、山本精一さんがプロデュースと作曲を担当されて。本当に豪華な製作陣です。
る鹿 なんだか、奇跡が連続して起こっているような気分です。まず、山本さんの曲を先に聴いて「これにどんな詞が乗るのかな」と楽しみにしていたんですけど、あとから受け取った坂本さんのリリックが私たちの予想をはるかに上回るものだったので、感動しました。
今回は過去作に比べてサウンドのテイストも変わったので、歌い方もこれまでとは違った感じになっています。今までで一番力が抜けて、自分らしく歌えたような気がします。
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