「ひとつは、関東学連における原監督の立ち位置です。彼が指揮を取る青山学院大学は現在、駅伝界最強の大学ですが、箱根駅伝の長い歴史から見れば傍流。青学は長距離以外は力を入れておらず、大学陸上界で大きな勢力ではありません。原監督自身、愛知県の中京大学出身で、箱根駅伝を走ったことはなく、出身校コネクションもない。だからこそ全国化の議論をリードして、イニシアティブを握りたいのでしょう。
もうひとつは出馬の噂です。メディアに積極的に出演し、人気も知名度もある原監督は政界進出の噂が絶えず、都知事選や参院選の候補者として取り沙汰されたこともある。全国化を訴えれば全国の駅伝ファンは喜ぶでしょうし、議論が盛り上がれば顔も名前も売れる。関係者の間では、“政界進出への地ならしだ”と揶揄する声さえあります」(同上)
原監督は「皆さんはどう感じられますか?」と意見を募っているが、賛否は見事に分かれており、議論は平行線。往復200km超の箱根駅伝よりも、長い議論になりそうだ。