中田さんの発言は全て問題があるわけではなく、むしろそうだと思うものが多い。「松本さんが『もっと点数入っても良かったと思いますけどね』って言ったら、順位が低くてももの凄くフォーカスされたりする」という発言も、確かにその通りで、松本さん自身もそれを狙っての発言だと思う。順位が低いからといってノーチャンスで終わらせないという松本さんの優しさなのではないだろうか。これの一体どこが問題なのだろう。
ちなみに動画の中で「松本さんに対して何も言えない空気ってすっごいある」という話の流れで「松本さんの映画が面白いか面白くないかって誰も言わないんだよ芸人が」という発言をしたのだが、映画に対して誰も何も言わないのは、松本さんに対して何も言えない空気とは全く別の話な気がする。
確かに松本さんが作った映画「大日本人」や「しんぼる」はすぐに理解できる作品ではなく、僕も正直面白いとは思わなかった。しかし、面白くないと言えないのは、理解しづらい作品だからだ。面白い面白くないは理解した上で結果として出てくる答えで、理解する前に判断するなら「わからない」なのだ。特に我々のような一般的な面白さを求めている人間にはよりわかりづらく、松本さん自身も自分の面白いと思うことは「サブカル的なもの」と言い、決して大衆受けするものではないと、3月24日に放送された「人志松本の酒のツマミになる話」の中で語っていた。
ダウンタウンさんが大衆受けしたのは“超ベタ”である相方の浜田雅功さんが松本さんの「サブカル的笑い」を中和してくれていたからだと。さらに共演していたラッパーの呂布カルマさんに「松本さんが1人で作った作品はめちゃくちゃニッチなことしていた」と言われ、それに対して松本さんも「ニッチでしょ?そうなんですよね」と返答。
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