このどこにも所属していない、もしくは自分で事務所を立ち上げて、芸能界特有の暗黙のルールが通用しない、いわば”野良芸能人”こそ、今の芸能界で最も自由でスリリングな存在なのではないだろうか。

 さらに、この野良芸能人が人並外れた知能を持ち合わせていると、手がつけられない。なぜなら、何をどうすれば世論が動き、自身に注目を集めることが出来るかわかっているからだ。自分が思い描いた通りに世間を動かし、注目を集めることにより、自身の考えに賛同する人間を増やし、いずれは自分を頂点とする巨大なピラミッドを築き上げる事が出来てしまうからだ。

 とまあ、後半は明らかに妄想なのだが、実際に多大な影響力を持ち、自分の意見を他者に左右されることなく思ったまま発信できる稀有な芸人が、また話題を振りまいてくれた。それはオリエンタルラジオの「中田敦彦」さんだ。

 中田さんのYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学-NAKATA UNIVERSITY」で5月29日に「【松本人志への提言】審査員という権力」という動画が投稿された。冒頭で先日の「THE SECOND~漫才トーナメント~」の感想を述べ、次第に漫才至上主義という話になり、その流れであらゆる賞レースの審査員にダウンタウンの松本さんがいることを問題視したのだ。