動きが面白い芸人は数多くいるが、動きと表情が一番面白い状態でシンクロし、それをお客さんに自然に見せられる芸人はほとんどいないだろう。見た目とのギャップにより面白さを倍増し、浜本さんしか出来ない動きと表情のシンクロは唯一無二の名人芸と言える。
ではなぜそこまで凄い武器を持っているのに「THE SECOND」で敗退してしまったのか。先輩芸人のネタに意見を言うのはおこがましいので、僕の偏見として聞いてほしいのだが、まずネタがオムニバス形式であったこと。戦った「ギャロップ」さんは最初から最後まで一貫して“カツラ”をボケの主軸としていたが、テンダラーさんは次から次へ設定が展開していくネタであった。
ネタが別の展開を見せるとどうしても見ているお客さんの感情がリセットされてしまい笑いが繋がらないのだ。お客さんを飽きさせない工夫であったとは思うのだが、6分間目まぐるしく展開する漫才はお客さんにとって少し平坦なネタに見えてしまったかもしれない。
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