当たり前ですが、当時は日本中が大混乱でした。事件の2時間後に予定されていた応援演説の準備をしていた大物議員の秘書は「どうすればいいのか、誰に聞いたらいいのかわからずに焦った」と明かし、みんなも同意していました。不謹慎かもしれませんが、ボスのスケジュールだって心配ですからね。まさかこんな事件が起こるなんて、誰も思っていませんでしたし。

「だいたいどんな警備だったんだよ? 総理経験者だよ?」

「県警本部長は飛ばされるな」

「急に決まったからって後ろに誰もいないなんて、ありえない配置」

 などなど、警備の問題にはみんな怒っていました。

 私たち国会女子は7月10日に迫っていた参議院選挙の準備に奔走しており、激務の合間に日焼けやストレスによる体重増加の話題、宿泊施設の愚痴などを情報交換する「選挙らしい」日々を送っていました。超絶多忙ではありますが、ある意味お祭りのように活気ある日常なのです。