「猿之助さんは少し前からセクハラ・パワハラに関する情報が出ることは知っていましたが、ますます意気軒昂に主演舞台に上がっていました。それでも、実際の記事を見て、ご両親は猿之助さんに非常に厳しい態度を取ったのではないでしょうか。誰に叱られることなく自由に振る舞ってきた“裸の大将”だった猿之助さんは、それに激しく動揺したのでしょう。(中略)周囲からの特別扱いが普通だった猿之助さんには、陰湿なセクハラ行為を親から叱られることは耐えがたい苦痛だったのではないか」

 親に叱られることが耐えられないから一家心中? いやいや、無理がありすぎでしょう。そもそも猿之助の父親・段四郎は病で介護が必要であり、事態に対しどの程度の認知があったかも不明だと報じられている。しかも2012年の猿之助襲名の際のエピソードとして、襲名することを父親に相談せず直前になって「襲名するから」の一言で済ませたこと、また伯父の猿翁を尊敬していたが実父を軽んじている様子があったことなどが伝えられている。母親は矍鑠(かくしゃく)としていたというが、それにしても、歌舞伎界の大スターであり自他共に認める“賢い男”が“親に叱られる”という理由で一家心中なんて。「セブン」による珍説としかいいようがない。

 実際、猿之助は逮捕後に「私に関する記事が週刊誌(女性セブン)に掲載されることを両親に話したところ、家族会議が行われて『みんなでさよならすることにした』」と供述したと報じられている。もう観念しようよ、「セブン」。堂々とスクープの手柄を誇ろうよ。プライドが高い猿之助は、自分の悪行、恥部をさらけ出されることがよっぽど耐えられなかったんだよ。常人には理解できないほどのプライドだったんだよ。