さて、事前に情報が知らされないなかウソのエピソードを即興で語らなければならない年長世代と、昭和当時でもアウトだっただろうあまりにもありえないウソを語られる若者世代、勝つのはどっち。そんな対立構図を昭和世代側で支えたのが伊集院だとすれば、Z世代側から支えたのが山之内すずだ。
すでに触れたように、少なくとも放送された映像上、真っ先にドッキリを疑っていたのが山之内だった。その後も、あまりにありえないエピソードを疑う様子を見せていく。
たとえば、昭和は満員電車に人を押し込むために駅員では力が足らないので、日本大学の相撲部の学生をアルバイトとして動員していた、といった話を中尾彬がしはじめたときのこと。いや、そこまでならまだ想像できるかもしれない。ただ、裸で相撲部員がホームに立っていたといった蛇足を加えるので、一気にウソっぽくなる。苦し紛れだろうか、中尾が「言ってる意味わかる?」とねじ伏せ気味に山之内に確認する。が、彼女は「意味はわかるんですけど、ちょっと腑に落ちないですね」と切り返すのだった。
あるいは、やはり中尾が、校則を破った生徒は校庭でドーベルマンに追いかけられる罰を受けていた、といった話をはじめたときのこと。あまりに突飛な話にフジモンも思わず笑ってしまっていたが、これに山之内は「ドーベルマンはどこから連れてくるんですか」と冷静にツッコんだ。
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