山之内すず「3個でこんだけ差があるってことは、何十年あると、そりゃ変化はありますよね。そっかそっか」
伊集院は90年代からずっとテレビで活躍しているけれど、現在の世の中的なイメージの中心はラジオのほかには『クイズプレゼンバラエティー Qさま!!』(テレビ朝日系)での「ひらめきの天才」みたいなところだろうか。短い時間で自分の頭のなかにあるさまざまな知識を総動員しながら正解を探り当て、有名大学出身者とクイズで互角に渡り合っていく。そんな姿に添えられた異名だが、今回の昭和のウソエピソードをそれっぽく話すというのも、そんな「ひらめきの天才」の能力が発揮された場面だったように思う。
伊集院はかつてこんなことも言っていた。
「クイズ番組に出てて、つまんないクイズとおもしろいクイズがあってね。つまんないクイズって、要は人が覚えてないようなことを覚えてるクイズ。なんの興味もないんですよ。考えたらわかるのかもしれないと思いながら考えてる時間が、僕の中でのクイズの楽しさ」(『100分de名著』NHK Eテレ、2021年3月21日)
考えたらわかるのかも思いながら考えている時間。伊集院にとっては、そんな面白いクイズに答えているような時間だったのかもしれない。
【こちらの記事も読まれています】