リスクゼロではない「ドルコスト平均法」の注意点

一方でこの方法は「リスクゼロ」ではなく、長期的に価格の下落が続けば購入口数は増えても結果的には損失が出ますので、タイミングによっては損をすることがあります。

もちろん下落が続いたとしても、そのときを耐えることができれば利益を得られる可能性があるでしょう。その意味では、やめ時の見定めが肝心で、下落時にも慌てず価格が上昇する機会を待てる心、資金、時間の余裕が必要と言えます。

手数料がかさむ

また定期的に定額購入する際に、高い購入頻度を設定した場合には手数料がかさむ懸念もあります。例えば株式手数料は、一度の取引額が小さいと一般的に手数料率が高い傾向があるので、少額ずつ高い頻度で買い付けをすることで手数料のトータルが割高になるケースがあります。

これは利益に大きく影響しますので、少しでも安い手数料の商品を選ぶことがポイントです。

投資信託であれば購入時の手数料は購入額の大小にかかわらず購入金額の1~3%程度が一般的ですが、ノーロード(購入時の手数料が無料)の投資信託や「つみたてNISA」の全商品なら購入時の手数料は不要です。

短期的な投資には向かない

「ドルコスト平均法」は長期で見て利益が出るように設計されているため、短い期間の売買で利益をあげたいという人には向きません。

定期的かつ継続的に一定額を購入する仕組みのため、価格が「底値である」と判断して一括購入することや、逆に「価格が高い」と判断して売り抜けて利益を得ることは難しいとされています。こういった売買を行うには相場に日ごろから敏感でないと難しい点もあります。

知識を深めて、賢く投資をはじめよう!

「ドルコスト平均法」は資産運用の初心者にはじめやすいものである一方、リスクゼロではありません。金融商品には、このような専門的なワードがたくさんありますが、これを安心材料として自分では調べることなく鵜のみにしてしまうと、失敗にもなりかねません。

逆にこれらに対して積極的に知識を深めれば、投資のスキルも上がり資産運用で成功するチャンスも得られるでしょう。すでに資産運用をはじめている人も、一度ご自身の運用を見直し知ったつもりになっていることがないか確認してみてくださいね。

提供・UpU

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