ネット上で芸能人や有名人たちの私生活を暴露して、多くのカネを稼いでいたガーシーこと東谷義和が、日本に帰国して暴力行為等処罰法違反や名誉毀損容疑で逮捕された。

 ガーシーはドバイにいる時、これは「国策捜査」だと息巻いていたそうだが、その主張は帰国して逮捕されてからも取り調べで主張できるのだろうか。

 ドバイにいるガーシーをインターネットを通じてインタビューしたノンフィクションライターの石戸諭が、この逮捕を巡り論考している。面白いのは、ガーシーに暴露系ユーチューバーを提案した、彼の麻雀仲間でドバイ滞在時の有力な支援者であった秋田新太郎という若手の企業家には、銀行から融資金をだまし取ったとして有罪判決が下っている。アダルト動画投稿をメインにしている「FC2」の創業者である高橋理洋も性行為のライブ配信で京都府警から逮捕状が出ている。そうした人間たちが、日本の警察の手から逃れてドバイに集まっているというのである。

 ガーシーが多額の借金を返済するためにドバイで暴露YouTubeを始めて大枚のカネを稼いでいたように、カネを持って海外に逃げた人間たちの強固なネットワークがドバイにはあるようだ。

 ガーシーの場合は、参議院議員にまでなってしまったため、日本の警察も本腰を入れて取り組み、ドバイ政府まで動かして強制送還させたが、そうまでしないワルたちが、まだドバイには何人かいるようで、優雅な暮らしをしているそうである。

 昔はタイやインドネシアだったが、今の時代はドバイなどの中東の国が居心地がいいらしい。いっそ日本の警察も、ドバイ駐在員でも置いたらどうか。競馬も見られるし。