ついにというか、やっとというか、ジャニー喜多川問題は、彼に特別に可愛がられていたといわれる東山紀之にたどり着いた。
ジャニーズ出身のロックバンド。男闘呼組のメンバーだった土田一徳(53)が、35年ぶりに重い口を開いた。
「ジュリーさんは知らないって言っているけど、いや、ヒガシ君、あなたは知ってるでしょうって言いたい。(タレントトップの)ヒガシ君は知っているんだから、それで社長が知らないっておかしい」
彼がジャニー喜多川に襲われたのは18歳になってから。合宿所で部屋着に着かえ、マットで横になっていたという。
しばらくするとジャニー喜多川が布団の中に入ってきた。「とうとう俺のところに来た」と思ったそうだ。嫌だったので、振り返って押そうと思ったら、ヒザがジャニー喜多川のお腹に当たったそうだ。
ジャニー喜多川は「ユー! ズルいよ!」といったという。
すぐに着替えて合宿所を飛び出した。その日を境に、ジャニー喜多川からお呼びはかからなくなった。
その後は、友達の家や路上生活までした。別の事務所には入ったが、俳優を辞めたという。
土田は、今回しゃべる気になったのは、自分たちのように芸能界を離れて暮らしている人間も、ネットで晒されたり死亡説まで流され、周囲からも「ジャニーズにいたよな」と変な目で見られていることに憤り、事実と違うものは違うと公にしないと生きていけないと思い、取材を受けたという。彼はこう話す。
「ジャニーズ事務所とヒガシ君は事実を認めて、そこから透明性を持って再出発すればいいんですよ。僕はジャニーズに潰れろとか、そんなふうには思っていない。いま頑張っている子たちが堂々とエンターテイナーとして生きていくために、全部取っ払ってあげるのが年長者のすることでしょう」
年長者である東山紀之は、自身が経験したことを洗いざらい話すことができるのか。できはしないだろうな。