◆永山瑛太らしさとは
永山瑛太には彼にしかない、彼らしい滋味深さがある。最近それを改めて感じる瞬間があった。
芸能界の不祥事が相次ぐ2023年、そろそろ上半期の折り返しというとき、永山絢斗が大麻取締法違反で6月16日未明に逮捕された。あまりに唐突な逮捕劇だったので拍子抜けしてしまい、あんまり現実味を感じなかった。
誰もが気になったのは、やっぱり兄の気持ちではなかったか。逮捕報道に合わせたコメントが出るまでにはある程度の時間がかかるものだか、どっこい、こちらの予想を遥かに上回ってきた。
絢斗の逮捕から数時間後の午前9時台、永山瑛太がカメラの前に立ちコメントする映像が流れた。この映像を見てやっと実感が湧いてきた。そして、これこそ永山瑛太らしさの最高例だと思った。
◆潔いコメントにしびれる
カメラの前の永山はほとんど寝起きみたいな出で立ち。まったく着飾らず、捨て身というか、それでも全然気にしませんよという感じ。コメントも歯に衣着せぬ潔さでズバリ(むしろバッサリ)。
「俺は許さない。それだけですね。フォローするのどうのとか、関係ないですから」
しびれるコメントだ。ダメなものはダメ。「フォロー」はしない。嘘とか全然ないのか。いやもしかして、なんかの映画の演技なんじゃないか。そう思わせるくらいこれはすごい。ネット上では賞賛の声があがっていた。
口調は淡々としていたが、もちろん兄としてこみ上げる思いを押し殺していることは想像がつく。『のだめカンタービレ』での等身大の演技といい、この明快なコメントといい、永山瑛太が見る者に抱かせるリアルな手触りとは、いったい。
【こちらの記事も読まれています】