ただ、大手事務所は練習生の数も多いので、最初から痩せ型の子に絞った上で、歌もダンスもうまい子をデビューさせやすいんですよね。それでデビュー後は自己責任に任せる事務所もあり、「事務所は何も言わないから、自分で管理しないと太ってしまって、そのまま人前に出るほうが怖い」と話す人も中にはいます。

 ですが最近は、アイドルが見た目について、自身の気持ちを主張する場面も見られるようになりました。生配信でファンから「太った」「むくんだ」などと言われたとしても、「なんでそんなこと言うの?」「カムバ前にはこのくらいにするから、今は太ってもいい時期なんだよね」等と言い返すこともあるんです。

――最近はIVEのレイが体調不良のため活動休止を発表し(現在は活動再開)、激務を心配する声が出ました。過酷な労働環境についてファンから是正を求める意見はあるのでしょうか。

DJ泡沫 実際にアイドルが休業すると、事務所に対する批判が噴出します。一方でK-POPはパフォーマンスのクオリティが高いと評価をされていて、加えて、特にカムバック中は活発な音楽番組などへの露出をファンは望みます。また、海外人気の広がりによって、より遠い国へ遠征しての活動機会も増えており、人気があるほどK-POPアイドルのスケジュールは以前よりもキツくなっている。それが枷(かせ)になっていることもあり、アイドルに「人間らしく生きてほしい」と言いながらも、縛りを緩くしてクオリティが下がったり、見られる機会が減れば不満に思うファンも少なくないと思います。