しかし、その後の芸能活動は鳴かず飛ばずで、30人以上もの水着モデルが集まった撮影会でも、若いグラビアモデルにカメラマンは集中する。中島としては女優活動をメインとしたいのだが、こちらも現時点ではノーギャラの舞台に上がるのみ。

 31歳の仲田泰浩も、コンドルタクシーで働きながら夢を追う一人だ。取材開始時点でドライバー歴は半年足らず。仲田は岡山県出身で、高校の時に声優たちのライブを見てこんな仕事ができたらと思ったものの、本気で夢を追う勇気はその時点ではなく、高校卒業後はしばらくフリーターとして過ごす。23歳で一念発起し、岡山と大阪の声優学校に通うも、東京ほどオーディションの数がなく、資金を貯めて上京してきた。

 仲田は穏やかな物腰と雰囲気で高齢者ウケ抜群なものの、違反で免停になり、復帰3週間後もまた免停になってしまう。連絡も取れない仲田を心配し、番組スタッフが自宅を訪ねると、上京前から患っていた緑内障が悪化し、手術をしたという。

 緑内障は視野が欠けていく進行性の病気で、一度障害を受けた視神経は元には戻らないため、今後はこれ以上視野が狭くならないための対処療法を受けるのみ。仲田は免停中、コンビニなどほかのバイトをしていたが、タクシードライバーとしての復帰を希望する。しかし会社からは、視力や繰り返される違反の状況に鑑みてか復帰は厳しいと言われ、仲田はコンドルタクシーを去ることとなった。

 ただ、仲田は「(目が)見えなくなる可能性があるって思うと、いろんなことやんなきゃなって思っちゃいます」と話し、精力的にオーディションに応募をしていた。

 一方、中島はコンドルタクシーでタクシーとコラボしたグラビア撮影の企画に参加。また、コンドルタクシーが協賛している映画では、出演シーンはわずかながらもセリフのある役をもらえたのだった。