岸田首相は、息子の更迭やマイナカードの不祥事で世論調査の支持率が軒並み下落したため、国会終了後の解散は諦めたようだ。

 解散権を封じられた首相ほど惨めなものはない。近々、内閣改造をやりたいらしいが、茂木幹事長を交代させ、小渕優子なる脛に傷のある人間を無理やり幹事長に就かせることなどできないと思うが。

 やや気勢をそがれた感のある日本維新の会だが、この会のドンといわれる橋下徹の戦略を、安倍と超親しかった元NHKの記者、岩田明子がポストでインタビューしている。

 今回はインタビューの前半だが、おおよそ、橋下のいうことはこのようなことではないか。

 維新の票は、自民党政治に嫌気がさしている人たちの受け皿になっているだけ。維新は憲法改正を掲げるべきだ。憲法九条については、今のように自衛隊ができることではなく、自衛隊がやってはいけない「ネガティブリスト方式」にせよ。

 立憲民主党と選挙前に予備選をやり、それに勝った候補を一緒に推すことにしたらどうか。維新が自民党一強政治を終わらせる雪崩を起こすためには、反対があってもいいから、「強いメッセージ」を出せ。

 だが、今の馬場代表では、自民党に喧嘩を売って立憲民主党を取り込み、自民党の過半数割れを起こすような「冒険」はやらないだろう。

 つまらない朝のコメンテーターなどやめて、早く橋下は日本維新の会の代表に戻るべきだ。私は彼が好きではないが、何かを起こせるパワーがこの男にはある。実際、首相の座に就いたら、これほど危険な人間はいないと思うが。