先日、私事だが、おかしなことがあった。2週間ほど前にTBSの『報道特集』の担当だという女性から電話があった。

 ジャニー喜多川の件で話を聞きたいというのである。

 そこで話すのはいいが、報道のTBSといわれていたはずなのに、ジャニー喜多川問題を長く扱わず、今頃になって「報道特集」で扱うというのは遅すぎないかと苦言を呈した。

 これでまた電話してくることはないと思ったが、数日後、再び電話があり、ぜひ出てくれという。

 こちらはそこまでいうのならと、15日、木曜日の夕方を指定した。件の女性は、連絡はディレクターからしますといった。以下が彼からのショートメールである。

「この度は、当方の取材を受けていただきありがとうございます。後ほど、改めてお電話いたしますが、15日(木)16時~インタビューの場所をお伝えいたします。ご足労おかけしますが当社、TBSにてお願いしたく存じます。以下は住所です。

 東京都港区赤坂5-3-6

 千代田線赤坂駅3b出口のエスカレーターで上っていただき、屋根付きの道を進まれますと正面玄関です。もしくは、取材の前のご予定の場所(銀座)にお迎えの車をつけることも可能です。

 大変、失礼しました、TBSテレビ「報道特集」の〇〇〇〇(本文は実名)と申します」

 だが、直前の夜、こんなメールが来た。

「夜分遅くに大変、失礼致します。何度かお電話してしまいましたが、お詫びしなければならないことがありまして連絡した次第です。本当にこちらの勝手な都合なのですが、取材のお時間をいただいておきながら、こちらからキャンセルさせていただきたいという失礼極まりないことでございます。構成の変更や取材させていただきましてもVTRの時間で収まりきれずご迷惑をおかけするなどが理由です」

 私はいまさらテレビなんぞで老醜をさらしたくないので、キャンセルはいいのだが、理由に納得がいかない。

 木曜日の夕方収録なら、土曜日放送でギリギリなのであろう。最初から構成などは決まっていないとおかしい。いかにもとってつけた「理由」に思える。

 私にしゃべえらせれば、ジャニー喜多川問題についてテレビメディアの長い沈黙を批判する言葉が出る。それが彼らには困る。めんどくせえ奴は出すな。それが本音ではないか。私はそう思っている。