『トゥース・フェアリー ~恋のヒト噛み~』
日本マンガっぽい!? 人間×ヴァンパイアの“異種間”ラブコメドラマ

 インドには450以上の言語が存在し、近年では各語でエンタメ作品が作られてもいるが、世界的にはまだまだインド映画=ヒンディー語のイメージが強い。

『トゥース・フェアリー ~恋のヒト噛み~』も、舞台は東インドのコルカタなので言語的にはベンガル語のはずだが、キャラクターたちはヒンディー語を話している。それが吹き替えではなく、オリジナル音声となっているし、そもそも出演している俳優たちはヒンディー語映画やドラマの俳優ばかりだ。

『RRR』も(実は)テルグ語映画なのだが、世界的にはヒンディー語版のほうが視聴されやすく、Netflixもテルグ語版よりヒンディー語版をPRしている。『RRR』の、かの有名な劇中歌『ナートゥ・ナートゥ』よりも、ヒンディー語版『ナチョ・ナチョ』のほうがYouTubeや音楽配信メディアでの再生回数が多いのも、そういうことだ。

『RRR』がボリウッド映画(インドのムンバイで製作される映画の総称)と間違えられがちなのは、単純にインド映画=ボリウッドというステレオタイプがあるからかもしれないが、それに加えて、ヒンディー語版作品のほうが多く流通している影響もあるのだろう。