◆心と身体がちぐはぐな表現
確かに第8話終盤で描かれるベッドシーンは、岩田剛典ファンなら待望し、歓喜すべき決定的な濡れ場ではあった。激しいキスを交わし、シャツからはだける岩ちゃんの素肌には、シルクのような手触りさえ感じた。
これは視聴者の間で個人差があるかもしれないが、でも筆者は、この場面に特別、エロティシズムを感じたわけではない。
だってあの瞬間の新名さんは、途中から完全に純愛モードに切り替わるんだから。こんな火遊びみたいな刹那に喜びを感じるはずがない。
新名も彼を演じる岩田も、自らの鍛え上げられた肉体をあられもなくさらけ出しながらも、その実、心までは裸にしていない。あの濡れ場での岩田は、心と身体がちぐはぐな新名の心情を繊細さを極めて表現している。
【こちらの記事も読まれています】