6号車の乗客たちが、塩をつくることができる温泉の湧き水や、川の狩猟場所を「自分たちの領土」として独占しようとすると、直哉は5号車から6号車に移住すると宣言。6号車に向かうと、直哉は6号車の植村(ウエンツ瑛士)とサイコロでの勝負に出る。美容師の商売道具であるシザーセットを賭ける代わり、5号車が自由に魚や塩を獲れる権利を要求した直哉は見事勝利。それを知った紗枝は、直哉が6号車に移住するのを止めようとするが、直哉は6号車のほうが性に合ってるとうそぶいて出て行ってしまう。
紗枝のことを気にしながらも、いつまでも素直な態度が取れない直哉。行方をくらました小春を探しに雨の森を駆けずり回っていた際、紗枝が足を負傷すると、気温が下がり体を震わせる紗枝のために上着を着せてやるが、紗枝が遠慮すると「別に1ミリも心配してねえよ。あとから文句言われないための保険です」と、またも憎まれ口を叩く。直哉のあまりに素直じゃない態度を追及し、紗枝は「なんでそんなふうに逃げるんですか? 自分の気持ち隠して、嘘ついて」と問われると、直哉はようやく「怖いからだよ」と告白。かつて母親に捨てられた経験から「みんなどうせいなくなる。大事な人は戻ってこない。期待しても裏切られる。だったら最初からひとりでいい。期待なんかしなきゃいい。誰にも何にも期待しない。……それが“逃げてる”? それが俺なんだよ」と本音をこぼすと、紗枝は直哉に上着をかけ、後ろから抱きしめるのだった。直哉は最初は戸惑いながらも、その優しさに思わず涙を流してしまう。
第7話でもたびたび、元の世界に戻れると思っていない、戻りたいと思わないと言っていた直哉。だが、それは期待が裏切られることを恐れていることの現れ。地図をもとに2023年の地理と合っているかを確認しに各々が探索しに行った際は、直哉は自分が働いていた美容室があった場所を目指す。期待に足を急がせる直哉だったが、何もない光景に「消えたのは俺たちじゃなくて、元の世界」と絶望してしまう。2023年に帰れる可能性が浮上し、紗枝にも本音をこぼすようになった直哉だが、帰る決断をするのだろうか。予告映像では優斗が「一緒に来い!」と呼びかけるも、直哉が首を横に振る場面があった。第8話は「それぞれの決断」があると謳われているが、直哉の決断が気にかかる。
直哉と紗枝だけでなく、優斗を交えた三角関係も変化が生まれそうだ。優斗は想い人からもらったキーホルダーを手放し、紗枝は優斗からもらった桜の花びらをはさんでいたハンカチを落としてしまった。紗枝が直哉を抱きしめたのは、ただの優しさか、それともそれ以上の感情が芽生え始めたのか。まだまだ3人の関係の結論は見えてこない。