しかし、そのあとに行われた世論調査で支持率が落ちたことにあわてて、5月29日に唐突に祥太郎を更迭すると発表した。
そして、6月2日発売のフライデーが、この宴会で、岸田首相夫妻が親戚一同たちと撮った記念写真を公開したのである。
フライデーによるとこうだ。
「長男で首相秘書官の翔太郎氏(32)ら首相の親族が、公邸内の階段で寝そべるなど大ハシャギの宴会を繰り広げたことが『週刊文春』で報じられるや、世間は大ブーイング。
だが、首相は翔太郎氏に『厳重に注意した』と述べるにとどめた。野党はおろか、国内外のメディアから『身内に甘い』と叩かれても、首相は動かない。それどころか、5月26日の参院予算委員会で『私も私的な居住スペースにおける食事の場に顔出しをし、あいさつもした』と、息子をかばう素振りさえ見せた。
その『違和感』の正体が、本誌が入手した集合写真である。
『あいさつ』どころか、裕子夫人(58)や翔太郎氏らとともに、首相本人もご満悦の表情で『記念写真』に収まっていたのである。
『この日は首相の実弟で実業家の武雄氏(62)ら、岸田家4人きょうだいとその配偶者や子供が集合しての忘年会でした。外部者はシャットアウト、まさに「身内」の会だったのでしょう』(首相の知人)」
公私混同、首相の対応の遅さ、どこから情報が漏洩したのかなど、たかが身内の妄念会などと軽く論じられる問題ではない。
一部報道では、親戚の誰かがSNSに自慢げにアップしたのではないかという見方もある。
だが、今年1月には新潮が、岸田首相は1月の初旬から中旬にかけて、欧米5カ国を訪問した際、同行していた翔太郎の振る舞いが物見遊山的だったと報じた。
「現地の大使館には翔太郎さんから、パリ市内の観光地を巡りたいとの要請があったそうです。大使館は車を回し、彼はお望みの名所を訪れている。それだけでなく、夕食はビストロを、とのことで、現地のアテンドで気心の知れたスタッフと舌鼓を打ったそうです」
イギリスでも、また翔太郎から“ご要望”があったという。
「ロンドン市内を“見学”したいとのことで、やはり大使館が回した車で、ビッグベンやバッキンガム宮殿を訪れ、ハロッズにも寄っています」
「老舗超高級百貨店でお買い物を楽しんだわけだが、やはりその日の岸田総理は多忙で、シンクタンク所長の表敬を受け、スナク首相と会談、ロンドン塔を訪れた後は会見にも臨んでいる。親の心子知らずとはこのことか」と新潮は厳しく批判していた。
この時も情報を新潮にタレこんだのは誰だという犯人探しが始まったが、その後、岸田外交に不満を持っている外務省筋から漏れたのではないかといわれている。
今回は誰か? 身内にも岸田首相のやり方を快く思っていない人間がいるのだろうか。
これほど情報がダダ洩れになってしまうのでは、日本を訪れる各国の首脳たちも安心して岸田首相とは話ができないと思ってしまうのではないか。
今回の件を見ただけで、この国のセキュリティーの甘さがはっきりわかる。この国に自分たちの個人情報を預けたらどんなことになるか。だから私は、マイナンバーカードに登録などしないのだ。(文中敬称略)