紗枝は懸命に森の中を逃げ回り、山本が以前に発見した船の中に隠れる。紗枝を探す直哉と優斗は、6号車内で血痕を見つけ、山本への不信感を高める。問い詰めると、この世界に着いてすぐに車内で男がナイフを持って錯乱し、制止しようとして刺してしまったのだった。この件をきっかけに山本は6号車のリーダーとなったのだった。
直哉らの要請を受け、山本たち6号車の面々も紗枝を探し出す。状況を知らない紗枝は船の奥に隠れるが、そこで思わぬものを見てしまう。山本は以前、船の無線が奇跡的に通じたことがあり、そのおかげでこの場所が2060年であることなどを知ったと説明していた。だが、無線機のコードは切れていた。そして、それでも無線で通信をするフリをする山本。山本は6号車の人間たちも騙していた。情報自体は船員が遺したメモにあったもので嘘ではなかったが、自分が重要な情報を握っているという“武器”を持っていたかったのだ。そして情報を制することで、山本なりに6号車の治安を保っているらしかったが、それは「支配」だった。本当のことを話すべきという紗枝の言葉に山本は耳を貸さず、紗枝を船の中に監禁する。
5号車から離れて森に一人で暮らす田中(杉本哲太)の言葉にそそのかされ、6号車のチンピラ3人組は5号車の車両内にあるボストンバッグを強奪しようと近づく。しかし森の中の罠にひっかかり、5号車の乗客たちに気づかれてしまうことに。5号車の乗客たちは、以前に加藤(井之脇海)が6号車の加古川(西垣匠)に敵と誤解されて刺され、そして今度は紗枝が拉致された可能性が浮上、しかも過去に1人殺していると知り、6号車への疑念が深まりに深まっていたところだった。ついに理性よりも恐怖の本能が勝ち、5号車の乗客たちは3人組を撃退しようと石を投げ始めたことをきっかけに、5号車と6号車の乗客たちによる乱戦へと発展してしまう。