TBSの佐々木卓社長は31日、「会社として謝罪し、対応を公表したと認識している。当社としても報道の現場の判断で適切な報道を行っております」「事務所さんの対応が発表されておりますので、その状況を見守り、様子を拝見していきたい」と語り、やはり「個人の方が問題を起こしたわけではない。キャスティングを変更することは考えておりません」と起用の方針に変更なしと明言した。

「NHKや民放からすれば、あまりジャニーズを刺激したくないのが本音です。もっとも恐れているのが、ジャニーズサイドから『自粛』や『お詫び』を名目に音楽番組への出演をボイコットされること。音楽番組は出演者によってコア視聴率などが大きく変動しやすく、アイドルの起用は必須。なかでもファンの母数の多いジャニーズタレントは重要で、どの局もジャニーズグループは積極的に出演させてきましたからね」(芸能事務所関係者)

 とはいえ、NHKやTBSなど、ジャニー氏の性加害問題を取り上げる報道も出てきてはいるが……。

「一部では、一個人が行った犯罪であり、すでに故人なのだから事務所がそこまで対応する必要はないとの声も出ていますが、論点を見誤っている。無論、50年以上にわたって未成年者を中心に性加害を加えてきた事実だけでも十分に問題ですが、今回の件で一番の問題は、BBC放送や日本外国特派員協会での告発会見といった“外圧”があるまで、テレビも新聞もほぼダンマリ状態だったことであり、ジャニーズがメディアを支配している状況そのものです。