30代男女の禁断の恋愛ドラマ『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系、木曜よる10時~)。話題の作品を、夫婦関係や不倫について著書多数の亀山早苗さんが読み解きます(以下、亀山さんの寄稿)。

◆浮気をした当人が悪いのか、させた配偶者が悪いのか

『あなたがしてくれなくても』第7話より
ドラマ『あなたがしてくれなくても』第7話より ©フジテレビ(以下同じ)
 ドラマ『あなたがしてくれなくても』の第7話は、あちこちに名言がちりばめられていた。

 夫・陽一に「一度だけ裏切った」と告白されて家を飛び出したみち(奈緒)は怒りと悲しみで後輩の華(武田玲奈)を呼び出し、カラオケにつきあってもらう。だが華は言うのだ。「本当に先輩だけが被害者ですか?」と。

 みちと誠(岩田剛典)の恋を知っている華にそう言われ、みちは打ちのめされる。この華ちゃんが、なかなかいい味を出している。後輩だが恋愛道に明るく、客観性ももっているため、その後も会社には「夫婦で旅行をしたことにしておけ」とご当地のお土産まで買ってきてくれるのだ。