ところで断っておくが、私はLGBTの人たちに批判的な人間ではない。だが、あのジェンダーレストイレというのはいただけない。

 銭湯などは、もともと裸の付き合いだから、男湯にどんな人が入ってきても驚くことはないし、この国には「混浴文化」というのがあるのだから。

 だがトイレだけは、自分がどっちに入ればいいのか即座にわかるようにしてもらいたいと思う。

 年を取ると我慢できる時間がどんどん短くなる。それに、女性の入った後にすぐ入るのは気が引ける。トイレの中でオナラでもしたら出てこられなくなる。

 新潮によれば、ジェンダーレストイレをいち早く設置した東京・歌舞伎町の東急歌舞伎町タワーでは、混乱していて、警備員が、「男性の小だけの方はこちらです」「男性の大の方と女性専用は奥です」と連呼しているという。

 苦労してようやく用を足した20代のカップルが、「男女別々のほうがいい」とつぶやいていたというが、その通りである。

 GWのさ中、都内の銭湯で、「女湯で男性器がチラッと見えた」という報告があったそうだ。その男は、おばさんと一緒にマスクをして入店したので見分けがつかなかったという。

 女性従業員が注意するとすんなり帰ってくれたが、もし、「なんでダメなのか」といい張ったらややこしいことになっていたかもしれない。

 日本大学の百地章名誉教授のいうように、キリスト教のように同性愛を禁じなかったし、日本は宗教的に同性愛にはおおらかだった。どこの温泉にも混浴はあったし、歌舞伎は男ばかり、宝塚は女性ばかり。

 私も何度か遭遇したが、観光地で女性のトイレがいっぱいだと、おばちゃんたちが男子用トイレに侵入してきたものである。おおらかが一番なんだ。