社会人生活にも慣れてきて仕事は難なくこなせるようになった……そう思っているのは本人だけで、実は周りから「ビジネスマナーがなっていない」と後ろ指をさされている可能性があるかもしれません。20代、新社会人のうちだからこそ身に付けておきたい知識や考え方はたくさんあるもの。
例えば、メールや文書における敬語。正解だと思い込んで使っている言葉が実は間違っていたとしても、なかなか直すきっかけがないものです。そこで今回は、ビジネスで誤って使いがちなNG敬語15選をご紹介します。普段使っているものがないかどうか、この機会にぜひチェックしてみてください。
丁寧なつもりが、ペット扱いしているフレーズも
1. よろしかったでしょうか?
間違いとまでは断定できませんが、「よろしかった」だと、まるで過去に相手が一度了承しているかのように思われます。相手に念押しのように受け取られてしまう可能性もあるので、シンプルに「よろしいでしょうか?」と確認するといいでしょう。
2. お座りください
親が子どもに対して「ここにお座りしてね」、飼い主がペットに対して「おすわり」というのを聞いたことがありますよね?そう、「おすわり」はしつけのイメージが強い言葉です。相手に着席を促す場合は、「お掛けください」と言うのが適切です。
3. ご苦労さまです
目上の人が目下の人をねぎらう際に使う言葉です。目上の人には「お疲れさまです」と伝えましょう。また「お世話さまです」も同様、目下の人に対して使う言葉なので注意しましょう。
社内の人間を格上に扱うのはNG
4. 〇〇はお休みをいただいております
休んでいる同僚にかかってきた電話の相手に不在を伝える際、ついつい言ってしまうのがこの言葉です。会社から休みを「いただく」のは不自然なので、正しくは「〇〇は休みを取っております」になります。
5. とんでもございません
「とんでもない」は一つの言葉なので、「ない」の部分を他の言葉に置き換えることはできません。正しくは、「とんでもないことです」という表現になります。より丁寧に表現したい場合は、「とんでもないことでございます」と言いましょう。
6. どうしましょうか?
相談ごとをするときなど、「どうしましょうか」というフレーズをちょくちょく使っていませんか。ですます調なので丁寧に聞こえますが、正しくは「いかがいたしましょうか?」になります。
丁寧に聞こえる「二重敬語」も間違った表現
7. おっしゃられていました
「〇〇さんがこのようにおっしゃられていました」というのは、丁寧に聞こえる表現ですが、これは「おっしゃる」と「れる」の2つの敬語を重ねた「二重敬語」という間違いです。正しくは、「おっしゃっていました」です。「お越しになられる」なども同様に二重敬語なので、「お越しになる」と改めましょう。
8. お客さまをお連れしました
「お連れしました」の「お」は、お客さまに対してではなく、上司に対してへりくだっていることになります。お客さまへの敬意を表すならば、「お客さまがお見えになりました」が適切です。
9. 〇〇様でございますか?
「ございます」は「です」の丁寧語なので、正解は「〇〇様でいらっしゃいますか?」になります。