伊藤あさひは、桂一の友人で珠希の幼なじみの牧嶋剛を演じる。剛は女性からモテるが、高校時代に同性愛をカミングアウト。しかし、周囲はそれを本気にしていない。

 剛について「マイペースでありながらも、りんとした頼りがいのある印象を受けた」という伊藤。「本当の感情はあまり表には出ることがなく、どこか寂しさを持っているキャラクターでもあります。繊細にお芝居で表現できたらと思っています。社会的な普通、常識ってなんだろうと考えさせられるドラマになると思います。自分自身もそこに立ちすくむことなく、精いっぱい、牧嶋剛を演じます。とても人間らしい登場人物たちに共感していただけるとうれしいです」とコメントしている。

 加藤小夏は、晃の親友・森珠希役を務める。母親が若い男性と蒸発して以来、父親と2人暮らしをしている珠希は、中学卒業後は晃と同じ高校へ進学。剛に対する思いが心の中に芽生え始めていたことに気付く。

 「原作を読んだ時、珠希の温かさと柔らかさ、純粋で真っすぐな心がひしひしと伝わってきました。そういった彼女の魅力を常に大切にしたいと思います。そして珠希の周りに居る皆の気持ちを珠希なりに真摯に受け止めていきたいです」と意欲をのぞかせる加藤は、「晃、桂一、剛、珠希、皆のことを言葉で表すのは難しすぎて、私にはできません。ぜひ、画面を通して彼らの生きざまと心情を皆さんに見ていただきたいです。この作品をすべてご覧になった時、明日を生きていく活力に少しでもなれたらと思います」と述べている。