まず八雲建設の社長・八雲治(浅野和之)を調査する涼子と貴山。ハイヤーに仕掛けた盗聴器から、八雲と外務副大臣・増本幸次郎(石黒賢)の関係を疑う。調べていくと、増本陣営は選挙のたびにかなりのバラマキをしており、その金の出どころが八雲建設である可能性が高い。八雲建設はアジア地域へのODA(開発途上国への政府開発援助)を数年前から請け負っており、増本の“財布”になる代わりにこれを受注しているという癒着の構図が浮上する。
これまで涼子の変装が気づかれる展開はなかったが、今回初めて増本は見抜き、選挙事務所に潜り込んだ涼子と貴山をクビに。さらに増本は貴山の顔を思い出し、あることに気づいた様子だった。増本らは手強い敵となりそうだったが、盗聴器から八雲が「書類」を探していることを知った涼子は、野崎の家を訪れる。“事故”に遭う3日前に娘の部屋の壁紙を突然変えたことを知り、断って壁紙を破る涼子。そこには野崎が突き止めた八雲と増本の癒着の証拠が隠されていたのだった。
そこで明らかになった真実は、貴山を驚かせた。八雲建設はカンボジアに病院を建てるODAを12億で受注していたが、実際の建設費用は6億円もかかっていないことが発覚。浮いた金が増本陣営に流れているようだった。この不正に気づいた野崎は消されたのだ。だが、それだけではなかった。6年前にも増本と八雲は同じ不正をやっており、当時それを暴こうとしたのが貴山の父親・勇作。しかし告発しようとした勇作は、やはり増本たちに消されたのだった。
ここでついに、第3話から続いていた、涼子に黙って病室の勇作を見舞う貴山に話がつながった。6年前、アメリカにいた貴山は、勇作が家に放火し、母親と妹が巻き込まれて亡くなったこと、勇作も重体であると知らされ、急きょ帰国した。以来、貴山は勇作が母親と妹を殺したのだと恨み、植物状態の勇作の治療を続けてもらいながら、いつか勇作を殺そうと思っていたのだった。だが、事実は違ったのだ。