ゼレンスキーウクライナ大統領のための広島サミットが終わった。

 新潮によれば、首相を狙ったテロ事件が相次ぐため、警察庁はサミットの警備を仕切る広島県警本部長に、昨年9月、森元良幸(55)を抜擢したという。

 警察庁人事では、キャリア官僚が自らの出身地である県警の本部長には就かないという慣例があるというが、それを破ってまで警備のエースを投入して、何がなんでも「要人たちを守り抜く」という強い意志の表れだったそうだ。

 それが功を奏して、ロシアから命を狙われているゼレンスキーも来日できたのだろう。
 
 急遽決まったように報じられているが、ゼレンスキーに何かあればサミットどころではない。岸田文雄首相がお忍びでウクライナを訪問した際、サミットで支持率を上げたい岸田が訪日を依頼し、ゼレンスキーもこれに乗ったのだろう。

 警備の責任者である森元本部長には内々で話をしていて、G7の首脳たちを守るのとは一段違う、厳戒態勢を取ったはずだ。

 そのためだろうホテルも期間中は休業、交通機関も止めた。

 各国首脳たちも、原爆資料館ではなく今は「平和祈念資料館」というそうだが、そろって見学はしたが、本当に見てもらいたかった原爆の悲惨さを物語るものは見なかったようだ。

 オバマ大統領が、伊勢志摩サミットの閉会後、資料館へ来館したが、

「先方の要望で、エントランスに展示物を集めて対応しましたが、切り取られたものをみても統一感がなく被害実態が伝わらない。大変に残念に思います」(資料館の元館長・志賀賢治)

 火傷で皮膚がただれた姿を再現した被爆者人形をオバマが目にすることはなかった。

 今回も同じようなものだったのだろう。メディアは、資料館で首脳たちが見たものは何と何だったのかを、取材して公表すべきである。

 幅広い問題を話し合うはずだったのに、ゼレンスキーが来ることになったら、反ロシア、反中国の集会のようになってしまった。