『ワイルド・スピード』シリーズは、世界中の興行成績が史上9番目に高い人気シリーズである。2001年に公開された1作目を見た時、このシリーズが以後20年以上に渡り新作が作られ続け、こんなに稼ぐ人気作になると思った人はほとんどいなかっただろう。
一作目『ワイルド・スピード』は当時ロサンゼルスで流行っていた、日本車を改造したストリート・レースのレポートを元に制作された。だから登場する車のほとんどは日産、トヨタ、ホンダをはじめとする日本車。
続発する貨物車襲撃事件の黒幕と目されるストリート・レースのチャンピオン、ドミニクにただの車好きを装って近づいた潜入捜査官のブライアン(ポール・ウォーカー)との奇妙な友情の物語で、カーマニアの熱い支持を受けスマッシュ・ヒット。主演コンビのディーゼルとウォーカーは忽ち人気スターになり、シリーズ化が決定。
当初は「改造日本車によるストリート・レース映画」というテーマだったシリーズに転機が訪れたのは、3作目の『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』。「日本車が主役なんだから、日本を舞台にすればいいだろ!」という解釈で作られた3作目はシリーズ最大の珍作だ。
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