◆酔った勢いでつい感情が出ちゃう知博が愛おしい!

このドラマで筆者が好きなのは、知博が酔っぱらっているシーン。

第1話の冒頭で、酔った勢いで速見の部屋に押しかける知博。真っ赤な顔してへべれけだった知博が、速見の汚部屋に発狂した変貌っぷりには驚きました。それから第3話で先輩社員の古賀一織(中村蒼)を相手に、飲みながら恋愛相談をする知博。酔っぱらって帰宅した知博が、古賀のアドバイス通り速見に対して駆け引きしようとするも、結局上手く立ち振る舞えないシーンは、素直過ぎて可愛かったです。

直近の第4話では、速見と古賀、同期の赤嶺(仁村紗和)と4人で出かけたビアフェスタで酔いつぶれて、川沿いのベンチで寝ちゃうし。無防備すぎる(笑)!

と、ここまでひたすら可愛いを連発してきましたが、もちろん高杉は、ただカッコいい、可愛いだけの俳優ではありません。

◆人間の“性(さが)”を甘いマスクに隠し、ギャップで表現

人畜無害と思える爽やかさ、そして甘いマスクをもつ高杉ですが、彼はそのマスクに隠された人間の“性”をギャップで表現する俳優です。

今回の『わたしのお嫁くん』では“ひたむきな恋心”ですが、ひとつ前の朝ドラ『舞いあがれ!』で演じたヒロインの先輩・刈谷役ではモノ作りにかける“情熱”を、力強い演技で視聴者に届けてくれました。一方、昨年放送の月9ドラマ『PICU 小児集中治療室』の新米救急医役では、命と向き合うことへの責任感からくる“弱さ”と、そこからの“成長”を繊細に演じた高杉。凄い俳優になったと実感させられました。

公開中の映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』の千冬役では、血まみれになりながら尊敬する先輩への“忠誠心”を貫いており、高杉の“男気”を存分に堪能できます。そして映画『渇き。』(2014年)や『散歩する侵略者』(2017年)で見せつけた“狂気”も忘れられません。